日々雑感

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「雨漏りを止めてこそ一人前」これが屋根屋の常識だそうです。
雨漏り修理の依頼で見に行く現場は本当に様々なパターンがあります。 元々の施工不良なのか、経年劣化なのか、外的な力(地震、強風)によって躯体に歪みができて生じたものなのか、改築のせいなのか、建築主のせいなのか・・・様々です。

水が漏れてくる箇所も、漏れてくる原因となった箇所のすぐ近くなら分かりやすいのですが、柱を伝い、壁を伝いして、部屋の正反対から水が漏れてきていたなんてこともありました。

今回のご依頼は二階の天井の隅にシミができてきているから見てほしい、というものでした。
数日前に通過した台風時には雫が垂れてきたとおっしゃいます。二階の外壁側の天井にシミができていました。
下から見上げると、鬼瓦とのし積み瓦の間に隙間が見て取れます。
屋根に上がってみると確かに隙間があり丸瓦、のし瓦ともにズレてきていたので棟積み直し工事をご提案しました。
そして工事当日、棟を解体し終わり、桟瓦を並べ直している最中に雨漏りの原因が顔を覗かせました。
下葺き材の明らかな施工不良、継ぎ目の重なり不足が原因でした。そこは雨漏りしていた箇所からは数m離れていました。

原因さえわかればこっちのもの。
あとは丁寧にガイドライン工法に則り棟を積みなおして工事完了。築40年超えの物件でした。
いい加減にしたことが後々大きくなって帰ってくる。
人生にもどこか通じますね。

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